目次
英語には
「can」「could」「may」「might」「will」「would」
など、さまざまな助動詞があります。
これら一つ一つのニュアンスを理解するのは難しいもの。
以前、「Can I~?」と聞くべき場面で
「May I~?」と言ってしまい、
若干変な顔をされてしまったことがあります。
助動詞の意味はいくつもあって
すべてを暗記するのは難しいのですが、
コアイメージがわかれば、
こういった助動詞の違いを感覚で理解することができます。
colud のコアイメージはこちら
shall と will のコアイメージはこちら
今回は、「would」のニュアンス、
特に「Would you like~?」のコアイメージを紹介し、正しい意味を例文で解説します。
ネイティブに変な顔をされないように、
「Would you like~?」を場面ごとにマスターしましょう!
「would」のコアイメージ
そもそもコアイメージとは、
英単語の意味を、感覚的に理解するために使うイメージのことです。
日本語訳を見るのではなく、イメージで理解することによって、
その英単語のニュアンスを
より正確に捉えることができ、柔軟に使うことができます。
そして would は willの過去なので、
willのコアイメージである
「100%絶対に~する、100%~になる!」という感覚に近いのです。
「would」の本来の形
「would」は「will」の過去形です。
「will」は、名詞としての意味から
わかるように、意志を表す動詞です。
例えば、「I will run」なら
「私は走ります!」という意志表示になります。
「Will you visit me today?」なら、
「今日私を訪ねる意志はありますか?」
という質問と解釈できるでしょう。
「will」よりも弱い「would」
「would」は「will」の過去形なので、
will のコアイメージである
「100%絶対に~する、100%~になる!」よりもインパクトが弱いです。
もし単語のヒエラルキーがあるとすれば、
「will」が1番手
「would」が二番手のような存在といえます。
かなり抽象的な表現をしましたが、
これをもう少し分かりやすく説明してみましょう。
「will」は意志を示す助動詞だと説明しましたが、
「would」は「will」よりも弱めに意志を示す助動詞です。
だから、「Will you~?」と「Would you~?」
という疑問文を比べると、
前者の方がストレートな感じで、
後者はやんわりとしている印象を受けます。
言葉にして表現すると、
「Will you~?」は「意志はあるの?」という率直な質問です。
それに対し、
「Would you~?」は
「意志はあるんだろうか…ちょっと気になるんだけど…」
とすこし遠慮した感じになります。
「will」の代わりに「would」を使う場合
大前提に英語では、
ストレートにものを言うよりも、
やんわりと伝える方が丁寧で礼儀正しいイメージを与えます。
そのため、誰かの意志を聞く場合、
「will」を使ってストレートに尋ねるよりも、
「would」を使ってやんわり聞く方が好まれるケースがあるのです。
イメージとして、疑問文として使う際は、
「would」の方が「will」よりも丁寧だと覚えておきましょう。
特に、フォーマルな場面や目上の人と話す場合は、
「would」を用いて何かを尋ねる方が良い印象を与えます。
「Would you like~?」の意味
ここからは「Would you like~?」の意味について解説します。
「Would you like~?」は、提案をしたり、
希望を尋ねたりするときに使う疑問文の形です。
一見どういう意味があるのかは分かりにくいですが、
分解すると理解しやすくなります。
まず「would」ですが、「will」よりも弱めの意志を表現する単語です。
そして、「like」は「〜が好き」という意味の動詞。
つまり、この二つを組み合わせた
「Would you like~?」は、
「〜が好きという意志はあるのだろうか?」
というような意味になります。
これを意訳すると、「〜が欲しいのでしょうか」
となり、さらに意訳して「〜はいかがでしょうか」
という意味で使われるのです。
こういった意味から、
「would like」は「want」と近いと考えられています。
しかし、「want」と比べると「would like」は
あまりストレートな表現ではないので、より丁寧に聞こえます。
「Would you like~?」の使い方
ここからは、「Would you like~?」という形を
使った疑問文の使い方を見ていきましょう。
「Would you like~?」の使い方は大きく分けて3つあります。
- 「Would you like+(名詞)?」
- 「Would you like to+(動詞)?」
- 疑問文じゃない場合
この3つの形です。
使い方①:Would you like+(名詞)?
疑問文「Would you like~?」は、
基本的に「Do you want~?」と意味がほとんど同じです。
そのため、「〜はいかがでしょうか」と
訳されることも多いですが、より柔軟に使うために
「Do you want~?」の丁寧版になります。
そのため以下のような疑問文を作れます。
「白ごはんはいかがですか?」
これはスタンダードな文ですが、
他にも以下の例文のような使い方ができます。
「ピザの上には何がほしいですか?」
How many pieces of chicken would you like?「チキンは何ピースほしいですか?」
先ほども言ったように、
「Would you like~?」は
「Do you want~?」と意味はほとんど同じです。
なので、「〜はいかがですか?」という和訳に囚われず、
「Do you want~?」と同じ要領で使っていきましょう。
使い方②:Would you like to+動詞?
「Would you like to+(動詞)?」も基本は
上記の使い方①と同じで、
「Do you want~?」の丁寧版です。
意味は、「〜がしたいですか?」となります。
では、「Would you like to+(動詞)?」の形を
用いた例文をいくつか見ていきましょう。
「今日はテニスをやりませんか?」
Where would you like to go?「どこに行きたいですか?」
What time would you like to sleep?「何時に寝たいですか?」
例文を見てわかる通り、「Do you want~?」を
使うときとの違いはほとんどありません。
使うときはあまり構えず、「Do you want~?」と
言う感じで気楽に使っていきましょう。
疑問文ではない場合
「would like」という形は、
疑問文でなくても使うことができます。
基本的には「want」の代わりとして使えますが、
「want」よりも丁寧な印象を含ませることが可能です。
ちなみに、実際に使う場合は短縮形の
「(主語)’d like」とすることもできます。
以下の例文を読んで、使い方を確認しておきましょう。
「コーヒーがほしいです」
He wouldn’t like to stay home all day.「彼は一日中家にいたくはないでしょう」
My sister would like a new dog.「私の姉(妹)は新しい犬がほしいだろう」
一つ目の例文のように「I would like…」で
文を始めると、とても丁寧な文になります。
また、二つ目と三つ目の例文を見てわかるように、
「want」と比べると、「would like」には推測が含まれるのです。
例えば、「My sister wants a new dog」なら、
あなたは姉(妹)が新しい犬がほしいことを知っていることになります。
しかし、「My sister would like a new dog」なら、
あなたは、彼女が新しい犬をほしがっているという推測を立てています。
さらにいうと
「Do you want~?」=「Would you like~?」となります。
日常会話で「Would you like~?」をさらっと使って、
自然でクールにネイティブっぽさを出していきましょう。
「Would you like~?」のまとめ
今回は、「Would you like~?」の意味や使い方について、
コアイメージを使いながら紹介しました。
ポイントをまとめると
- 「would」は意志を表す「will」の過去形。
- 「would」は「will」よりも弱い意志を表し、比較的やんわりとしたイメージがある。
- 疑問文で使うと、「would」は「will」よりもやんわりとした表現のため、丁寧な印象を与える。
- 「Would you like~?」は「Do you want~?」の丁寧版。
- 使い方は「Would you like+(名詞)?」と「Would you like to+(動詞)?」の二つ。
- 「would like」は肯定文でも使うことができる。
「Would you like~?」の形の疑問文は、
思っているよりも普段の会話で使うことが多いです。
学校で習った感じだと、堅いイメージが残っているかもしれません。
助動詞はコアイメージさえ分かってしまえば、
より気軽に使えるようになるはずです。
ぜひコアイメージを理解して、ネイティブと気軽に英会話を楽しめるようになってくださいね!
colud のコアイメージはこちら
shall と will のコアイメージはこちら