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日本語から英語に翻訳する際、
ぴったりな言葉が見つからない、
うまく翻訳しきれないということはありませんか?
英会話中にそういうことがあると、
詰まってしまったり、うまく言いたいことが
伝えられなかったりしますよね。
「見通しがつく」がつくという表現もその一つです。
この表現にちょうど合う英語表現がないので、
会話で突然使おうとするとなかなかうまくいきません。
しかし、類似する英単語やフレーズを使って柔軟に対応すれば、
日本語独自の表現でもしっかり英語で伝えることが可能です。
今回は、「見通しがつく」という表現を英語で言う方法を、
例文なども含めていくつか紹介します!
「見通しがつく」の日本語での意味
「見通しがつく」の英語表現を学ぶ前に、
このフレーズの日本語での意味を復習しておきましょう。
「見通しがつく」とは、
物事がこれからどうなるか予測ができることや、
物事の終わりが見えてくることを意味します。
例えば、「地下鉄復旧の見通しがつく」だと、
「地下鉄はなんとか復旧できそうだ」というような意味です。
「見通しがつく」は「見通しが立つ」とも言われることがあり、
「目処が立つ」といった表現とも類似しています。
「見通しがつく」に類似の動詞は「foresee」
「見通しがつく」と完全に一致するような
英語の動詞はないのですが、類似する動詞で「foresee」があります。
「foresee」の本来の意味は、「予知する・見越す」です。
「見通しがつく」も先のことを予測できることを意味するので、
かなり近い表現と言えるでしょう。
次の例文では、「foresee」を
「見通しがつく」という意味で使っています。
「今私には、この先どうなるかの見通しがついています」
「turn out」には「(事態が)進展する・終わる」と
いった意味があるので、これに「foresee」を加えることで
「事態の収拾が見える」という意味になります。
名詞「prospect」を使う
「prospect」は、「見通しがつく」という表現を
作る上でとても便利な名詞です。
この単語には、「見通し」という意味があり、
「have」と一緒に使うことで、「見通しがつく」と訳すことができます。
「このプロジェクトを近いうちに仕上げる見通しがついている」
このように、「have a prospect of 〜」とすることで、
「〜の見通しがついている」とすることができるのです。
ちなみに、否定文にしたい場合は、下の例文のように
「have no prospect of 〜」としましょう。
「私たちの家を修理する見通しはまだついていない」
また、「prospect」は
「there is 〜」の構文でも使うことが可能です。
例えば、次の例文のような形でこれを使います。
「この問題の解決の見通しはついていない」
これで「have」を使ったときとほぼ
同じような内容を表すことができます。
「prospect」使う場合は、この二つを駆使していきましょう。
名詞「outlook」を使う
先ほど紹介した「prospect」によく似た単語に、「outlook」があります。
こちらの単語も「prospect」と同じく「見通し」という意味があり、
「見通しがつく」を表すのに使い勝手の良い単語です。
「outlook for 〜」で「〜の見通し」となるので、
この形を使って次のような文を作ることができます。
「将来の見通しがついている」
このように、「prospect」と違って、
「outlook」を使う場合は「The outlook is + 形容詞」とすることが多いです。
今回は「bright」という形容詞を使いましたが、
「見通しがついている」としたい場合はこのような
ポジティブな形容詞(例えば「good」や「favorable」など)を加えます。
「見通しがついていない」という否定文にしたい場合は、
この形容詞の部分をネガティブなものに変えましょう。
「このキャンペーンの成功の見通しはついていない」
ここでは「hazy(はっきりしない)」という形容詞を使いましたが、
他にも「dismal」や「black」、「bleak」などがここに当てはまります。
もちろん、ポジティブな形容詞を用いたまま、
「The outlook is not + 形容詞」という形をとることで、
否定文を作る方法もあります。
「この会社の経済的な見通しはついていない」
「come to a close」というイディオム
次に「come to a close」というイディオムを使って、
英語で「見通しがつく」を表現してみましょう。
「come to a close」は「終わりが近づく」という意味があり、
一般的には「The summer vacation is coming to a close
(夏休みが終わりに近づいている)」という風に使います。
しかし、「見通しがつく」には「終わりが見えてくる」
という意味があるので、このイディオムを使って
「見通しがつく」を表現することもできるのです。
「このプロジェクトの見通しはついている」
この英語表現は、これ以前で紹介した他の表現よりも
若干カジュアルよりなので、
日常会話で使う際は「come to a close」を使う方がより自然に聞こえるかもしれません。
その他簡単な言葉で言い換える
ここまでは「見通しがつく」に近い表現ができる英単語や
英語のフレーズなどを紹介してきました。
しかし、これらの言葉を覚えなくても、
工夫をすればもっと簡単な英単語を使って
「見通しがつく」を表すことが可能です。
ここからは、そういった英語のオプションをいくつか紹介していきます。
「know」を使う
実は、みなさんにより馴染みの深いであろう
「know」を使っても、「見通しがつく」を表すことができるのです。
例えば、下の例文のように使います。
「遅かれ早かれ工事が終わる見通しはついている」
ここでは「終わりが見えている」という意味を
「know」を使って表すことで、「見通しがつく」という意味を表現しました。
特に難しい単語を使ったわけでもありませんが、
これだけでも十分言いたいことは伝わるはずです。
また、「know」の部分を「can see」に変えると、
文字通り「終わりが見える」という意味になるので、
それも一つのオプションと言えるでしょう。
このように、簡単な言葉に言い換える力をつけると、
伝えたい英語の表現が出てこないときでも、
うまく会話を続けることができます。
「figure out」を使う
「figure out(理解する・解決する)」も、
同じように工夫次第で「見通しがつく」という意味で使うことができます。
A: Have you solved the criminal case yet?
「例の犯罪事件は解決できたの?」
B: We’ve almost figured it out today.
「今日で解決の見通しはついたよ」
この2文目には「あとちょっとで解決できる(=終わりが見えた)」という意味が含まれているので、
「解決の見通しはついた」とほぼ同じ意味になるのです。
「見通しがつく」の英語表現まとめ
今回は、「見通しがつく」に関する英語表現を紹介しました。
ポイントをまとめると
- 「見通しがつく」に近い動詞は「foreseen」
- 「prospect」を使うときは「have a prospect of 〜」「there is a prospect of 〜」の形で
- 「outlook」を使うときは「The outlook of 〜 is + 形容詞」の形で
- 「come to a close」というイディオムも「見通しがつく」という意味で使うことができる
- その他にも、「know」や「figure out」などを使って近い表現を作ることが可能
一見「見通しがつく」という単語を英語に翻訳するのは
難しそうに感じるかもしれませんが、
実際はこんなにたくさんの類似した英語表現がありました。
特に、最後に紹介した、「簡単な単語で言い換える」
という概念は、英語を勉強する上でとても大切です。
私たちが日本語を話すときスラスラと出てくる言葉も、
英語ではなかなか出てこないことがよくあります。
目当ての単語が見つからないときは、
より簡単な単語を使って補うしかありません。
私も、簡単な単語に置き換えるということができるようになって、
やっと詰まらずに英語で話せるようになりました。
ぜひみなさんも、この記事を参考にしながら、
こういった応用力を身につけていってください!