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「ごみ」と聞いてイメージする英語はなんでしょうか?
ひと言に「ごみ」と言っても、家庭から出る一般的なごみから、産業廃棄物、
また、環境汚染の原因になっている海洋ごみまで、
さまざまな「ごみ」がありますから、英語も使い分ける必要があります。
今回は、ごみに関係する英語、英単語の使い分けについて、例文を交えて解説します。
私は、アメリカにホームステイした経験がありますが、
ごみ集収車のちがいにびっくりしました。
初めて見たときは、大きさや集収方法のちがいに、
じーっと見入ってしまいました。
基本的な単語や使い方だけではなく、アメリカやイギリスのごみ事情、
日本とのちがいについても解説します。
意外と奥が深い「ごみ」に関する英語をくわしく解説します。
ごみを表す英語を使い分ける単語を紹介
大きく分けて5つ
1) trash= 一般的なごみ、紙くず
2) garbage=一般的なごみ、生ゴミを含むごみ
3) rubbish =イギリス英語のごみ、trashとgarbageと同じように使う
4) waste=廃棄物、ムダなごみ、
5) litter=公共の場に捨てられた、いわゆるポイ捨てされたごみのこと
1)〜3) は、一般の家庭から出るごみと考えてください。
不可算名詞といって、数えることができない名詞なので、-s, -esは、つきません。
water=水 と同じ扱いです。
イギリスでは、trashは通じますが、garbageはあまり使われない印象です。
それでは、次に例文を交えて使い分け方法を解説します。
ごみの英語を使い分ける例文を紹介
■trash
(新しいアパートのための新しいごみ箱を買う必要があります。)
trash can=ごみ箱で、部屋の中で使う一般的なごみ箱のことを指します。
ごみ箱の種類については、後ほどくわしく解説します。
(オフィスのごみはどこに捨てれば良いですか?)
一般的な「ごみを捨てる」というフレーズは、「throw away」を使います。
■garbage
(ごみを出しておいてもらえる?)
ごみの日に収集場所へ出してほしいときのフレーズです。
■rubbish
(ごみの日はいつですか?)
地域によってちがう、ごみの収集日をたずねるときのフレーズです。
(昨夜のパーティーで出たごみを捨てないといけません。)
■waste
(食品ロスは、世界中で問題になっています。)
Food waste まだは、Food loss とも言います。
食べ残しや賞味期限切れの余ってしまい、廃棄する食品のことです。
日本語でもカタカナで、「フードロス」と使われるようになりました。
(家庭ごみと産業廃棄物のちがいは何ですか?)
家庭から出る一般的なごみをhousehold waste と言います。
反対に産業廃棄物は、industrial wasteと言います。
■litter
(ごみを残さないでください。)
( ポイ捨て禁止)
公園などの公共施設にある看板に掲載されているフレーズです。
ごみは、お持ち帰りするか、所定のごみ箱へ、ということです。
ごみの英語の使い分けはごみ箱のちがいを理解すること
屋外用ごみ箱とごみの集収方法について
<屋外用のごみ箱:一軒家など>
ごみの英語の使い分けをするために必要な知識として、
各国のごみ事情を知ることだと思います。
ここでは、家庭から出るごみの処理方法のちがいについて、解説します。
日本では、生ゴミを含む一般的な普通ごみも、リサイクルするごみも、
すべて収集場所に各家庭からごみ袋にいれて、持っていきますね。
アメリカやイギリスで一軒家の場合は、各家庭の前まで、
ゴミ収集車が取りに来てくれますので、屋外用のごみ箱に入れて、
家の前の道路に置いておくのです。
その屋外用のごみ箱の事を、
アメリカ: garbage can /garbage bin/ wheeled trash can
イギリス: dustbin/ wheelie bin
などと言います。
こちらの動画を参考にして、イメージをつかんでもらえればと思います。
Garbage Trucks In Action!
garbage truck= ごみ集収車で、日本と同じようなタイプもありますが、
garbage can を自動で持ち上げる機能がついているのが、大きなちがいですね。
ちなみに、イギリスでは、 bin lorry を使います。
<屋外用ごみ箱:アパートや商業施設>
屋外用のごみ箱で、garbage can/ bin よりも大きく、
鉄製でできている大型のものを、
アメリカ: Dumpster
「ダンプスター」と発音し、
商標名そのものが名前になっています。
イギリス、オーストラリ: skip
と言います。
アパートの裏や、お店の裏口から出た路地に置かれているという感じです。
よく映画のワンシーンで、犯人がアパートの窓から飛び出して、
ごみ箱の中に着地するシーンって、よくありますよね、
あのズボッとなる感じです(笑)
その路地裏にあるごみ箱が、Dumbpter/ skip
です。
屋内用のごみ箱と生ゴミ
<屋内用のごみ箱はDustboxではない>
屋内用のごみ箱の種類を紹介します。
■trash can =ごみ箱、缶でできたごみ箱など
■wastebasket= 紙くず用のごみ箱
■rubbish bin/ trash bin= イギリス英語のごみ箱
日本で使われている「ダストボックス=Dust box」は、
英語ではなく、和製英語ということです。
dust=ちりやほこり、のことを指しますので、注意が必要です。
<Food waste= 生ゴミについて>
food waste= 生ごみ の意味です。
アメリカでは、生ゴミは、各家庭にgarbage disposal= ディスポーザー、
いわゆる生ごみを粉砕する機械がシンクに設置されていることが多く、
野菜の皮や食べ残しを細かく砕き、堆肥にします。
ですから、ディスポーザーに入れることのできない卵の殻など、
の硬いものや繊維質の多いものは、生ごみとしてだされます。
<その他のごみの種類を表す英語>
burnable trash /garbage / rubbish
combustible trash/ garbage /rubbish
non-combustible trash/ garbage / rubbish
ごみの細かい分別はそれぞれの国や地域でちがうと思いますが、
- 燃える=burnable⇔燃えない=unburnable
- 可燃=combustible⇔燃えない=non-combustible
リサイクルできる= recyclable
と、覚えておくと良いですね。
ごみは環境問題と切っても切れない関係
ごみといえば、環境問題とは切っても切れない関係ですね。
ここでは、近年、世界中で取り組んでいる
プラスチックごみの削減に関係する用語を紹介します。
ごみの基本単語で紹介した「waste= 廃棄物」「litter=ポイ捨てごみ」の
単語がたくさん使われます。
◆plastic waste/ plastic litter= プラスチックご
(日本政府は、プラスチックごみ削減のために動き始めました。)
The plastic litter is becoming one of the world-wide problems.(プラスチックごみは、世界規模の問題の一つになっています。)
動詞のreduce=減らす、削減するは、reuse=再利用する、
recycle=リサイクルする、とセットで覚えておくと良いですね。
◆marine waste/ marine litter= 海洋ごみ
(海洋ごみのためにレジ袋を使うのをやめましょう。)
We should use paper straws in order to reduce marine litter.(私たちは、海洋ごみを減らすために、紙ストローを使うべきです。)
How does marine litter influence human health?(海洋ごみは、人の健康にどのように影響しますか?)
plastic bags=プラスチック製のレジ袋の意味です。
ちなみに、レジ袋は、shopping bagやvinyl bag などは
通じませんので気をつけてください。
trash/ waste のごみ以外の意味と使い方
trash/ waste のごみ以外の意味と使い方がありますので、例文を使って紹介します。
◆trash/ waste= くだらないもの、価値のない物、くだらない人、能なし
(彼がしたことが信じられない! 彼はなんてくだらない人なんだ。)
This is worthless and trash.(これは、価値のないものでくだらないものです。)
くだらないものや人に対してtrashやwasteを使います。
◆waste=ムダにする、〜をやっつける、〜殺す
(彼女はミーティングに遅れてきます。私の時間を無駄にしています。)
waste は、ごみや廃棄物の意味だけではなく、
動詞で、ムダにするという意味があります。
(おい、見ろよ!ヤツだ!やっちまえ!)
wasteのごみ以外を表す意味がいくつかありますが、
destroy=破壊する、破滅させる、の意味からくるスラングで、
やっつける、殺すという表現があります。
ネガティブな意味のスラングなので、あまりつかうことはないですが、
知っておくと、映画やドラマのセリフが聞き取れそうですね。
まとめ
今回は、ごみを表す英語の使い分けについて紹介しました。
ひと言に「ごみ」と言っても、一般的なごみから、
廃棄物、また、環境問題に関するごみまで幅広くありました。
ごみを表す基本の単語は、5つ。
1) trash= 一般的なごみ、紙くず
2) garbage=一般的なごみ、生ゴミを含むごみ
3) rubbish =イギリス英語のごみ
4) waste=廃棄物、ムダなごみ
5) litter=ポイ捨てされたごみ
この5つの単語を押させておけば、
ごみについては基本的にマスターできました。
ごみの集収方法は、国や地域によってちがうことから、
ごみ箱も屋内用や屋外用にわけて、詳しく解説しました。
実際に、海外に住んでみないとわからないこともありますが、
細かい分別方法はありますが、
- 燃える=burnable⇔燃えない=unburnable
- 可燃=combustible⇔燃えない=non-combustible
- リサイクルできる= recyclable
大きく分けて、燃える燃えないごみと、
リサイクルできるものとを理解していると良いですね。
また、現在、世界的にプラスチックごみについて問題意識が高まっています。
脱プラや海洋ごみ、レジ袋削減など、
いろいろな時事英語で使われている単語も紹介しました。
新聞やウェブニュースでよく使われていますので、
ぜひ、英語でごみ問題に関する記事を読んでみてくださいね。
最後に、trashとwasteのごみ以外で使う意味を紹介しました。
ムダ、くだらないなどのネガティブな意味を含み、
スラングでも破滅させるなどの強い意味がありましたね。
ごみに関する英語の使い分けを知って、日常生活から、環境問題まで、
単語をマスターしましょう!
あなたの英語力アップを応援しています!