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今回は、Hang onの意味について分かりやすく紹介します。
私は現在カナダで仕事をしており、日常的にビジネス英語や一般的なカジュアルな会話に触れて生活しており、
その中でも、Hang onというフレーズは日常でかなり使ってます!
どのような状況でよく使われるのか、正しい使い方を詳しく説明して行きたいと思います。
あなたもこのHang onという単語を、海外ドラマや海外旅行で間違いなく耳にしたことがあるはずです。
けれど、日本の学校で習った記憶がある人は、あまりいないのではないでしょうか。
しかもネイティブがこの言葉を使ってる場面は、「自分が知っているHang onの意味に当てはまらない」と思ったことはありませんか?
そう、実はこの「Hang on」は日常で最も使われるのに、
辞書通りに訳すと意味がわからなくなってしまうのです。
では、Hang on とはどんな意味なのでしょうか?
まずは、辞書通りの使い方から見て行きましょう。
辞書を引いてみると、
「すがりつく、しがみつく、吊るす」といった意味が出てきます。
Hang curtains on a window
(窓にカーテンを吊るす) Hang on to a strap(つり革にしがみつく) |
このシチュエーションでは、
辞書の意味通り訳しても問題ありません。
しかし、辞書の内容は忘れてください!!
最も日常的に使われる意味は他にあります。
ちなみに「吊るす」「しがみつく」の言い回しを最も耳にするのは、
アクション映画に多いです。
猛スピードのカーチェイスが始まる直前、主人公が助手席の相棒に向かって
Hang on!!
(つかまれ!) |
と声をかけるのを見たことはありませんか?
たった一言なのに、なんともクールですよね。
話を戻してHang onの意味は一体何なのでしょうか?
具体的に解説して行きます。
Hang onの意味とは?
日常会話で最も使われる Hang onの意味は「ちょっと待って」です。
動画で解説してるように、
「短い時間だけ」待ってもらいたいときに使うことができます。
hang on の「待つ」には具体的に、
遅刻していたり、一時的に席を外すので待ってもらいたい状況や、話がややこしくなってきて混乱してきたから「ちょっと待って!」という感情を表したい場合までも含まれます。
さらにこのHang on、とても便利なのが、「電話を切らないで待って」というニュアンスでも使うことができるのです。
意味を確認出来たところで、さっそくHang onの例文を見ていきましょう!
Hang onの例文
(ちょっと待って)
Hang on, I’ll be there soon.
(ちょっと待って、すぐ着くよ)
Hang on, can you explain one by one?
(ちょっと待って、一つずつ説明してくれる?)
例えば電話中に宅配がきてしまったとき、
(ちょっと待って、すぐ戻るね。)
と言って、すぐに戻るから電話を切らずに待っていてね、ということを伝えることができます。
ちなみに、「ちょっと待って」といえば、Wait a minuteなどの言い回しが一般的ですよね。
実はこのwaitとhang onでは、おおきな違いがあります。
正しいhang onの使い方についてもう少し見ていきましょう。
Hang onとWaitの違い
先ほどのwaitとhang onの、知っておくべき大切な違いとはなんでしょうか。
それば、waitはただの動詞として使用可能ですが、
hang onはこの組み合わせで使う場合は、命令形なのです。
つまり、当たり前ですが、自分に対しては命令をしないわけですから、
I will wait for you. (待ってるね)
とはいうことができても、
I will hang on you. という言い方はおかしくなってしまうのです。
Hang onを使う場合は、対象相手を自分以外の誰かにする必要があります。
これを踏まえると、
(ちょっと待っていてください)
Please hang on for a moment.
(ちょっと待っていてください)
というように、「誰かに待っていることを頼む文章」であれば正しいことがわかります。
Hang onは必ず相手に向けた言葉であることを忘れないようにしましょう。
ところで、Hang onと同じように使うHold onという言葉があります。
(少々お待ちください)
という風に使うことがあります。
Hang on とHold on、どちらもonで終わっていて非常に似ていますが、
これら二つに違いはあるのでしょうか。
Hang onとHold onの違いは?
Hang on とHold onは、実際のところ同じように使えます。
あまり使い分けを心配せずに、どちらを使っても構いません。
一説には、Hold onのほうが丁寧でビジネス的だ、という意見もあります。
その理由としては、Please hold on(少々お待ちください)が、ビジネスの場面では一般的に使われているからです。
例えば海外で銀行に電話をした時、回線が混んでいて保留電話につながってしまった場合、
(電話がつながるまで、少々お待ちください)
と言われることが多いかと思います。
また、かしこまったビジネスの場面に限らず、Hold onは電話口で多用されることが多いです。
これが、電話口でのマナーが重視されるビジネスの場面でPlease hold onがよく使われて、より丁寧だという意見が出ている理由かもしれません。
この理由として、hang onの正反対の
「電話を切ってください」
というフレーズと混乱してしまうからです。
外国人は、英語を全て聞き取っているわけではなく、いくつかの単語から文章を推測しています。
このため、同じHangという単語を聞いたときに、
電話を切って欲しいのか、保留して欲しいのか、少しなりとも混乱が生じる可能性を避けるために、
Hold onが好まれるようになった、と考える説があります。
とはいえ同じように使えるため、
Please hang on.と言ってもPlease hold onと言っても失礼には当たりません。
Pleaseをつけるだけでフォーマルに使うことができ、Pleaseがないとカジュアルな会話でも使っていいなんて、非常に便利な言葉ですよね。
ほかにもネイティブがよく使うHold onの解説は
次の記事に詳しくまとめました!
その他の「ちょっと待って下さい」の英語フレーズ
他にもビジネスの場面では、
(すぐに戻ります、少々お待ちください)
と言った言い回しで相手に待ってもらうことがあります。
個人的な印象ですが、hang onは相手の動きを制止させてしまうと思います。
つまり、電話口では、「受話器を持ったままそこを離れないでください」、というニュアンスが生じますし、
待ち合わせの場合も、「私が行くまではその場を動かないでもらいたいです」、という意味が含まれているように相手は受け取ります。
対して、
Give me a minute. と伝えた場合、相手にはその場にとどまることを強制してはいません。時間が必要なのはあくまでも自分なのです。
この印象の違いのためか、海外でレストランに行った時、まだテーブルが片付いていないので入り口で待っていて欲しいとウェイトレスからは
(少しお待ちください、テーブルの準備ができたらお知らせします)
と行ったように、
相手を待たせなければならない自分を主語にしたフレーズで声をかけられることが多いようです。
ちなみに、ビジネスマナーとして、
Please hang on.と相手に待っていてもらうことを頼んだ場合は、
Thank you for your patience.
(待っていてくれて、ありがとうございます)
と言って、待っていてもらったことに感謝の言葉をかけるのが一般的ですので、
Hang onと合わせて使えるようになるといいですね。
Hang on と似てる Hang out という
「遊ぶ、うろうろする」というフレーズがあります。
似てるだけによく間違う人がいます!!
間違えないよう例文を知って、しっかり理解して使えるようになりましょう!
まとめ
- Hang onは辞書的にはすがりつく、吊るすという意味
- 日常会話では圧倒的に「ちょっと待って」という意味で使う
- 電話を保留してもらいたいときに使っても良い
- 自分に対しては使わない
- Hang onとHold onは厳密に使い分ける必要はないがHold onはより電話的である
- Pleaseをつければフォーマルな場面でも使用可能
この6つのポイントを押さえておけば、あなたの英語はさらにネイティブらしくなることでしょう。
このブログを参考に、さらに英会話に興味を持っていただけると嬉しいです。